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2008.11.24

再生 と 再建

年内最後の連休だったようですが、如何お過ごしだったでしょうか。 私はと言えば 娘のピアノ発表会も無事に終わり、ビデオを再度観ておりました。

先日はバレエの発表会もあったのですが、子どもの成長は本当に早いものです。

さて 今を時めく再生医療、 その原点は歯周病治療の一つの方法であるGTR法(組織再生誘導法)と呼ばれる歯槽膿漏で少なくなった骨を増やす方法 にあるといわれています。(この4月から保険導入されていますので 治療希望の際はお尋ねください) GTRといっても日産の車名ではありませんよ。

   

     GTR法          日産GT-R

大阪再生医療センターの上田先生を筆頭に 多くの歯科・口腔外科出身の先生が再生医療の最先端が活躍しています。

歯医者さんほど骨の吸収やそれに伴う歯肉の退化、顎骨の吸収と共に進行する顔貌の老化 などを間近で診ている職種は無いと思いますので 歯科・口腔外科界は現実問題として古くから再生医療を切実に欲していたわけです。

昨日は、東京大学・顎口腔外科 で講師をされているS先生とお話する機会があったのですが、東京大学付属病院でもCTダイコムデータから3Dプリントアウトしたオーダーメイド人工骨を利用した治療を開始されたとのことでした。

現在も各専門機関で 再生医療の基礎、臨床の研究は日々行われています。

18日に発表された 日本政府サポートによる先端医療の早期実用化を促進する「先端医療開発特区(スーパー特区)」には、新型万能細胞(iPS細胞)の医療応用をめざす山中伸弥・京都大教授のチームなど1〉iPS細胞の応用(2件)〈2〉再生医療(5件)〈3〉医療機器の開発(8件)〈4〉バイオ医薬品の開発(4件)〈5〉がん・難病などの医薬品・医療機器研究開発(5件) の計24の研究グループを選ばれました。

iPS細胞も含めて 24件中7件は 再生医療関係ということで 再生医療に対する期待は非常に大きいものがあるといえます。

中には保険収載適用間近の技術もあるようですが、まだまだ現実的でないものも多くあるわけです。実際 歯の再生などは まだまだクリアしなければならない問題が幾つもあるわけです。

現実問題としては、歯の無いところには、インプラント植立させること、骨の殆ど無いところには、オトガイ部(下顎の前歯の根っこの辺り)やレイマス(下顎の奥歯の内側)若しくは腸骨から移植(オンレーグラフト)しなければならないわけです。

腸骨移植ともなりますと 入院も必要ですし、患者様の肉体的、精神的負担も相当なものとなります。

松田歯科クリニックでは、インプラント治療において 可能な限り患者様への負担の少ない低侵襲治療を心掛けていますが、特に下顎で殆ど骨が無い場合はどうしようもありません。

大規模な顎再建が必要な患者様の場合、松田歯科クリニックでは 東大病院 顎口腔外科のS先生指名でお願いしています。 可也良心的な価格で骨移植を行っているようです。 詳しくは私に御相談下さい。

その代わり インプラントの植立、上部構造(差し歯)の治療は、松田歯科クリニックで行った方が遥かに割安です。

診療所と大病院を上手く使い分ければ 骨が無い方でも トータルで最も低価格で安心のインプラント治療ができるというわけです。

他医院で「インプラント治療は不可能」と言われた方は、是非 松田歯科クリニックに御相談下さい。 現在まで植立できなかったケースは皆無ですし、もし骨が殆ど無い症例だったとしても 東大・顎口腔外科 と 松田歯科クリニックとの連携プレーで ほぼ100%治療可能となるはずです。

さて 海の向こうでは GM(ついこの前までは世界最大の自動車会社でした)、AIG(ついこの前までは世界最大の保険会社でした)、シティバンク(ついこの前までは世界最大の金融グループでした)といったアメリカを代表する企業が存亡の危機に有ります。

世界最強メーカーとなったトヨタの幹部をして「市場が消える恐怖を感じる」と言わせしめる現在の世界経済状況は異常なものといえます。この環境の中では如何に延命治療を受けようとも GMなどの再建への道は あまりにも厳しいものがあると思われます。

本日もシティバンクにブリッジ融資が行われたようですが、ブッシュ大統領とすれば在任中の延命措置を行い、オバマ氏に全ての政治決断を任せる策略のようです。

オバマ次期大統領は、再生医療や環境技術に熱心だと聞きますが、新しい経済の柱として再生医療技術が成長することを 個人的にも患者様の為にも期待しています。