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2009.07.08

歯科の再生医療 最前線

昨日のテレビ東京「ガイアの夜明け」御覧になりましたか。 再生医療は 個人的に非常に関心のある分野ですので とても興味深く拝見しておりました。 

糖尿病性壊疸で足の切断間近だった患者さんが 再生医療によって歩けるようになるまで回復していました。  

自らの口腔上皮を細胞シートで増殖させ、角膜に応用して失明に近い状態からの回復も夢ではなくなりました。

将来的には肝臓や心筋組織の再生、食道の再建 なども可能となりそうです。

再生医療は自分の細胞を増殖させて利用するので 副作用の心配も殆どありません。素晴らしい医療技術であります。

以前にもお話ししましたが、再生医療は歯周病治療において その幕が開かれた といっても過言ではありません。 

歯周病治療の第一世代は コラーゲンの遮断膜で 歯肉組織の侵入を隔離して再生を起こす空間を確保し,その部位に歯根膜細胞が遊走してくるのを期待する GTR と呼ばれる治療法です。 GTRは、 現在 保険治療でもある程度 可能となっています。

第二世代の歯周病治療は、現在 松田歯科クリニックでも インプラント治療時をメインに 積極的に行っている BMP-2、 PDGF、 IGF 、 β-FGF といった成長因子を利用したものです。

松田歯科クリニックでは、特に PDGF-BB と呼ばれる成長因子を利用して 極めて良好な結果を導出しております。

そして 将来的に行われるであろう 第三世代の歯周病治療法は、角膜や肝臓 同様に細胞シートを利用したもので 歯の場合、歯の根っこの周りにある クッションの役割や歯の感覚受容器としての役割 がある 歯根膜と呼ばれるものから 細胞を培養するものです。

骨・セメント質・歯根膜を分化させる幹細胞を填入して,自己生体膜で上皮の陥入を防ぎ,歯周組織を回復させる方法です。

しかしながら 第三世代の歯周病治療は、 技術的にも経済的にも まだまだ当分は 現実的とは言えませんので 現時点におきましては、インプラント治療による歯の再生 というものが、ベストの選択だと思います。

例えは悪いかもしれませんが、インプラント治療と 第三世代歯周病治療 の関係は、 現在大人気のハイブリッド車 と 燃料電池自動車 の関係と似ているかもしれません。

環境対応車の理想は、燃料電池自動車なのでしょうが、コスト的に、技術的に とても現実的とは言えませんね。 ある意味 燃料電池車の未来に絶望している開発者もいらっしゃるのではないでしょうか。

それに対して 燃料電池自動車登場までの幕間つなぎだったはずのハイブリッド自動車は この自動車販売不振の中、特異的ともいえる物凄い人気です。 「ハイブリッドに有らずんば自動車に有らず」 といった感です。 

近い将来 プラグイン・ハイブリッド と呼ばれる お家で充電できるタイプのハイブリッド車も登場します。

トヨタ自動車は、いすゞとのディーゼルエンジンの開発、ヨーロッパ投入も凍結、ハイブリッドに専念することになりました。 新生GMは、トヨタとハイブリッド技術で提携することになるでしょう。  ハイブリッド自動車の天下は 当分続きそうです。

歯周病治療におきましても 費用対効果という現実から考えれば 今後も当分の間 インプラント治療が最善の治療法となると思われます。

松田歯科クリニックでは、安全性、経済性を十分に考慮しながら 最先端の治療技術をなるべく早期に導入していきたいと考えております。 今後とも宜しくお願い致します。

どうしても この手の話は なるだけ簡単にお話ししようと思っても 難しくなってしまいますね。 ちょっと趣向を変えまして 最近 マイブームとなっております ドラム式洗濯乾燥機のお話をしましょう。

最近の洗濯機は凄いですね。ポロシャツくらいなら 殆どシワ無しの状態で 出来上がります。アイロン無しでも十分に着れる感じです。 ちょっと感動です。

このところ 洗濯は私の夜の日課となっています。といっても スイッチ入れて 洗濯機から要求された量の洗剤を入れるだけなのですが。

この便利さ 院内の洗濯機も近々 ドラム式に変更しようかと 検討中であります。そうすれば うちのスタッフも毎日の大量のタオルやエプロン干しから開放されますね。 いつになるか まだ約束はできませんが・・・・。